零れ落ちた水

器から零れ落ちた水は二度と元には戻らない。
こんな当たり前のことがこれほど辛く感じるとは思わなかった。

自分の普段の日常生活の多くがそれに占められていたとは、今まで気付かなかった。
それは言い換えればその存在にどれほど依存していたのか、はっきり分かる。


常にそのことを考えることがいつの間にか当たり前のこととなっていた。
それで自分の存在を確認していた。
その存在が自分の支えとなっていた。


しかし、今日はそのことを考えることが苦痛だった。
それが自分の存在を否定していた。
その存在が自分の弱さを示していた。


器から零れ落ちた水は二度と元には戻らない。
零れた水は地面に吸い込まれ消えていく。
零れ落ちた分だけ器は空虚になり、いっそう強く惨めさを感じる。


こんなこと、分かっていたはずなのに。

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このページは、桜田晶が2007年7月23日 21:56に書いたブログ記事です。

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